ローマ亡き後の地中海世界(上)
パクスロマーナ終焉により暗黒の中世時代に入ります。争いの絶えない世の中にイスラーム勢力が伸長します。人権意識などない時代なので争いに巻き込まれた人々の生活はどん底に落ちます。そんな中ヴェネチア共和国のような通商国家が海軍力をつけサラセンの海賊に対抗できるようになります。また、奴隷にされたキリスト教徒を救う活動が活発化し、人権意識が芽生え始めます。
そういえばシチリアがイスラームに攻略されるときビザンチン帝国がなかなか救援しなかったというくだりで、衰退する国家はやることを決めるのも遅いが決めてから実行に移すのも遅い、というような文がありました。まるで日本のようです。
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/12/20
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